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最終更新日 2026年07月31日 


◆ 古文

 
百人一首第10句 2014年06月29日(日) 22時52分  
第一句から十句までで二年以上かかった…このペースだと百句やるまで二十年以上掛かる…うーん…。

[ 歌 ]
第十句 これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関
蝉丸(せみまる)


[ 現代語訳 ]
これがあの、京都から出て行く人も帰ってくる人も、知っている人も知らない人も、別れてはまた会うという逢坂の関なのだなあ


[ 品詞分解 ]
これ/や/こ/の【名詞+感動詞+名詞+格助詞】 行く【カ行四段活用動詞「行く」連体形】 も【係助詞】 帰る【ラ行四段活用動詞「帰る」連体形】 も【係助詞】 別れ/て【ラ行下二段活用動詞「別る」連用形+接続助詞】 は【係助詞】 知る【ラ行四段活用動詞「知る」連体形】 も【係助詞】 知ら/ぬ【ラ行四段活用動詞「知る」未然形+打消の助動詞「ず」連体形】 も【係助詞】 逢坂の関【名詞】


[ 文法 ]
・「これやこの」は品詞分解すれば「これ/や/こ/の【名詞+感動詞+名詞+格助詞】」となるが、全体で「これがあの~なのだなあ」という詠歎の気持ちを表す慣用句である。「や」は感動、詠歎を表す間投助詞。
・「行くも帰るも」と「知るも知らぬも」は対句。
・逢坂(あふさかと書き、おおさかと読む)の関は「逢ふ」と「逢坂」の掛詞。
・「逢坂の関」で体言止め


[ 読み人 ]

蝉丸
 詳しいことは良く解っていないが、平安時代前期に生き、歌にも出てくる逢坂の関の近くに住んでいたようだ。琵琶(楽器の一種)の名人でもあったようである。


[ 決まり字 ]

2字


[ 解説 ]
多くの人が行き交う逢坂の関を思い、その出会いや別れに思いをはせる歌である。逢坂の関は今の京都府と滋賀県の境目にあった。平安時代の人々はここを通って東国へと旅立っていった。ちなみに東国とは京都よりも東の地方を指す総称。平安京を中心と考えていたので、それより東と言うことでそう呼ばれていた。この歌もそうであるが、「あふさかのせき(逢坂の関)」と「あふ(逢ふ)」が掛詞として非常に使いやすく、また、東国へ向かう交通の要所であったことから多くの出会いや別れがあったことは想像に難くなく、そのような場面を連想しやすかったからか、逢坂の関は多くの歌に詠まれている名所である。現在でも交通の要所で、国道一号線や東名高速道路はこの周辺を通過している。東海道線や東海道新幹線と言った鉄道も、トンネルでではあるがこの周辺を通過している。残念ながら前記の道路建設などのため地形が変わっており、当時の関所があった場所は定かではない。ただ、関のあったと思われる付近には現在、蝉丸神社という神社があり、蝉丸が神として祀られている。
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百人一首第9句 2014年03月31日(月) 00時59分  
[ 歌 ]
第九句 花の色は うつりにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせし間に
小野小町(おののこまち)

[ 現代語訳 ]
桜の色はすっかり色あせてしまったなぁ。長雨が降っている間に。そして、同じように、私の美しさもすっかり衰えてしまったなぁ。空しく物思いにふけって過ごしている間に。


[ 品詞分解 ]
花【名詞】 の【格助詞】 色【名詞】 は【係助詞】   うつり/に/けり/な【ラ行四段活用動詞「うつる」連用形+完了の助動詞「ぬ」連用形+過去の助動詞「けり」終止形+終助詞】  いたづらに【ナリ活用形容動詞「いたづらなり」連用形】  我【名詞】 が【格助詞】 身【名詞】 世【名詞】 に【格助詞】 ふる【ハ行下二段活用動詞「ふ」連体形】   ながめ【名詞】 せ/し【サ行変格活用動詞「す」未然形+過去の助動詞「き」連体形】 間【名詞】 に【格助詞】

[ 文法 ]
・二句切れ
・「ふる」は「(雨が)降る」と「(年月を)経る」との掛詞
・「ながめ」は「眺め」と「長雨」との掛詞

[ 読み人 ]
六歌仙や三十六歌仙に数えられる歌人であり、歌の才能は相当なものであったようだ。
同時に絶世の美人であったという。一説によれば現在の秋田県が出生地とされ、秋田県の農業試験場で開発されたお米「あきたこまち」や東京と秋田を結ぶ新幹線の名称「こまち号」は、彼女の名前から取られている。彼女にまつわる伝説も多いが、生年や没年も判然とせず、出生地についてもそれを特定出来るようなものはない。そもそも本当に美人であったかどうかすら当時の人のみぞ知るところである。


[ 決まり字 ]
3字

[ 解説 ]
歌の中には「花」としか書かれていないのに訳文では「桜の花」となっており、どこから桜だと分かったのかと疑問に思うかたもいらっしゃるかも知れないが、古文の中で「花」と言えばほぼ確実に桜の花のことであるので覚えておいて損はない。この歌の特徴は、掛詞を用いて一つの歌の中に二つの意味を同時に存在させているところにある。一つは桜の花が長雨によって色あせてしまったことを残念に思う気持ち、そして、もう一つが自分自身が年を取って昔の美貌を失ってしまったことを嘆く気持ち、この二つである。歌と言うものは、三十一文字(みそひともじ)の中に全てを詰め込まねばならない。その制約もあって、少ない文字数で多くを表現するために、しばしば一つのところに二つの意味を持たせると言ったことが行われるのである。



 
2012年の流行語を無理矢理古文に変換してみる 2013年12月24日(火) 21時13分  
毎年ユーキャンが発表している流行語大賞。

http://singo.jiyu.co.jp/


これを無理矢理古文にしてやれと言う毎年恒例(にしたいと思っている)企画。



 
ハロウィン 2013年10月31日(木) 22時50分  
はい、というわけでブログに書くネタがないので、
今日がハロウィンということにちなんで、
「ハロウィン」という単語を無理矢理日本語にしてみたいと思います。

そもそもハロウィンって何かと調べますと、

キリスト教の偉い人たちが生まれた日の前夜祭

だそうです。
誕生日本番の11月1日は万聖節というらしい。
ハロウィンはその前夜祭なので、

万聖節前夜祭

とでも申しましょうか。
次のバージョンアップでは古文翻訳装置にも登録しときます。

 
無題 2013年09月29日(日) 21時36分  
[ 歌 ]

第八句 我が庵は 都のたつみ しかぞ住む 世をうぢ山と 人はいふなり

喜撰法師(きせんほうし)

[ 現代語訳 ]
 私の住んでいる粗末な小屋は京都の東南にあり、そこでこのように(ひっそりと)住んでいるが、世間の人々は私が世の中をつらく思ってこの宇治山に隠れ住んでいると言っているようだ。


[ 品詞分解 ]
我【名詞】 が【格助詞】 庵【名詞】 は【係助詞】 都【名詞】 の【格助詞】 たつみ【名詞】 しか【副詞】 ぞ【係助詞】 住む【マ行四段活用動詞「住む」連体形】 【名詞】 を【格助詞】 うぢ山【名詞】 と【格助詞】 人【名詞】 は【係助詞】 いふ/なり【ハ行四段活用動詞「いふ」終止形+伝聞・推定の助動詞「なり」終止形】

[ 文法 ]
・三句切れ。
・「しかぞ住む」の「ぞ」は係助詞。「住む」が連体形で結び。
・「うぢ山」は「憂し(つらい)」と「宇治(地名)」の掛詞
・最後の「いふなり」の「なり」は文法上は断定の助動詞と区別出来ない。意味から推定。

[ 読み人 ]
 喜撰法師は六歌仙のひとりに数えられ、平安時代に生きた人物とされているが、詳細は不明。伝わる歌もいくつかあるが、確実に喜撰法師の作とされているのは、百人一首に選ばれたこの一首のみである。しかしながら、六歌仙のひとりに数えられているのだから、かなりの実力の持ち主であったことが伺える。

[ 決まり字 ]
3字

[ 解説 ]

文 法的に重要事項がいくつか含まれている歌。「しかぞ住む」は「鹿が住んでいるほどの田舎」という意味ではなく、「このような感じで住んでいる」という意味 と取る説が多いが、「しか」は「鹿」にも掛けていると見る説もある。「このような感じ」とは「都を離れて静かにひっそりと」という様子を想像していただき たい。「住む」は終止形と連体形の形が同じなので解りにくいが「ぞ」の結びなので連体形。「世をうぢ山」には「世を憂し」と「宇治山」との二重の意味を持 たせている。意味としては「世間を憂いて宇治山(に住んでいる)」となる。最後の「いふなり」は以下の二つの解釈が考えられる。

ハ行四段活用動詞「いふ」連体形+断定の助動詞「なり」終止形
ハ行四段活用動詞「いふ」終止形+伝聞・推定の助動詞「なり」終止形

前 者なら「言うのだ」なり後者なら「言うらしい」となるが、歌の意味から考えると、作者は都から離れた伊織に住んでおり、世間の人々が噂しているのを誰かか ら聞いたと考えるのが自然なので、断定ではなく伝聞の助動詞としておく。古今和歌六帖という他の歌集には「人の言うらむ」という、少し違った歌が伝わって おり、「言うらむ」であれば確実に伝聞であることから、百人一首のこの歌も伝聞と考えた方が良いだろう。

私はただ静かに住んでいるだけなのに、世間の人は私が世の中を憂えて都を離れた宇治の山へ住んでいると言っているようだ、私はそんなつもりはないのにねと世の中の人たちの噂に苦笑いしている作者の様子がうかがえる歌である。



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