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最終更新日 2019年11月30日 


 

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風立ちぬ 2019年11月30日(土) 00時15分  

風立ちぬ。いざ生きめやも。

「風立ちぬ」というのは堀辰雄氏の書かれた小説の題名で、私が好きな小説の中の一つです。

同名の宮崎駿監督の映画とか、松田聖子さんの曲もあり、こちらはこちらで好きだったりしますが、今回は小説のお話。

その小説の中に「風立ちぬ。いざ生きめやも。」というような一節が出てくるのですが、これを古文翻訳装置にかけて品詞分解させると以下のような形になります。

風【名詞:風】
立ち/ぬ【タ行四段活用動詞「立つ」連用形+完了の助動詞「ぬ」終止形:立ってしまう】
いざ【感動詞:さあ】
生き/め/や/も【カ行上二段活用動詞「生く」未然形+推量の助動詞「む」已然形+終助詞「や」+終助詞「も」:生きるだろうか】 。

完璧な品詞分解ですね、そりゃあそうです。好きな小説に出てくる一節だからちゃんと品詞分解できるように調整したんだから(いわゆるチート

全く関係ありませんが、「きしゃのきしゃはきしゃできしゃした」とパソコンなどに入力して変換すると、「貴社の記者は汽車で帰社した。」というように、ちゃんと意味が通るように変換できると思います。これを「きしゃにてきしゃがきしゃへときしゃする」なんて入力すると「貴社にて貴社が貴社へと帰社する」と、途端に意味が通らなくなります。入力したい意図としては「汽車にて記者が貴社へと帰社する」です。つまり何が言いたいかというと、よっぽど有名な文章なら事前に対策してしまえばそれなりに訳せるわけです。古文翻訳装置に入力される文章は擬古文を除けば数百年前に書かれた文章ですから、正直対策はしやすい気がしています。全然時間が無くて出来ていませんけど…。

さて、話がそれましたが「いざ生きめやも」の部分の訳について、これは元々フランス語で、私はフランス語の知識が無いのでそこは分からないのですが、堀辰雄氏が誤訳したのか意図があったのかはともかく、少々フランス語の意味とは違った日本語訳になっているようです。「めやも」という言い回しは、品詞分解は上記のとおりで、意味としては「~だろうか、いや、違う」です。つまり「生きるだろうか、いや、生きない(死のう)」となるわけです。これにどんな意味があるのかは堀辰雄氏のみぞ知るところなのでしょうが、とりあえず、風立ちぬは文章が綺麗な言い作品だと思いますので、是非皆さんにも読んで欲しいなあと思います。文語調で書かれているわけではないのでそこは心配ありません。
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最後のセンター試験 2019年10月31日(木) 23時39分  
今年のセンター試験に関して思いを綴りました。要約すると、世間では色々言われていますが古文に関してはそこまで心配する必要は無いと思われるので受験生の皆さんはこれまでどおり勉強を続けて下さいという内容です。

 まず始めに、御存知の方も多いかとは思いますが、大学入試の際に受ける試験がが大きく変わろうとしています。2019年現在、大学への進学を目指す場合は、大学入試センター試験と呼ばれる各大学共通の試験を受けるか、各大学がおこなう個別の試験を受けるか、あるいはその両方が必要となり、これは各大学が指定した方法に寄ります。2020年度から、これらのうち、大学入試センター試験が新たな試験「大学入学共通テスト」へと移行するため、2019年度、つまり今年度が最後のセンター試験となります。

 新たな試験が導入にあたり、ある程度歴史のあるセンター試験は過去問も豊富なことから対策が比較的立てやすいのですが、新たな試験は当然ながら過去問がないため、対策が立てにくくなります。これだけなら他の受験生も同じなので少なくとも同世代の中では不平等は生じないのですが、英語については民間試験を導入するため、その受験機会が地域によって不平等になるのではないかと指摘されていました。そのよう中、2019年10月になって、その英語への民間試験の導入に関する大臣の発言が波紋を呼び(※1)、そもそも新しい試験の導入をするのか否かについてまで議論すべきではないかとの意見も出ているのが現状です。

 国語の試験について言えば、現代文に記述式が導入されるという大きな変更がある予定ですが、古文に関しては引き続き選択式の予定です。

 新しい試験の導入について、賛否両論ありますが、個人的な意見としては「どちらでも良い」と思っています。ただし、受験生にとって準備の時間が長い方が良いに決まっているので、そもそもは元のセンター試験のままで良かったとは思いますが、ここに来て方針を再度変えるのは良くないと思いますので、現状でしたらそのまま進むのが良いのかなぁとも思っています。「どちらでも良い」と思う理由については、どんな形の試験をおこなうにせよ、それぞれ利点と欠点は存在し、ひとつの試験で受験者の実力を完璧に測ることは出来ないと考えるからです。そもそも何故センター試験を廃止して新しい試験の導入がおこなわれるかと言えば、センター試験にもマーク式であるが故に記述の能力が測れないだとか、基本的に1回勝負なので何度か受けられるようにした方が実力を測りやすいのではないかという指摘がなされており、それらを解決するためです。しかしながら、英語については民間試験を複数回受けられるようにしたことで新たに機会の不平等の問題が生じたわけです。1回勝負の欠点と、複数回勝負の機会不平等のどちらを取り、どちらを捨てるかは非常に難しい問題です。あちらを立てればこちらが立たずであるので、そもそも利点と欠点の取捨選択の問題であり、二兎を追うのは不可能と考えます。どちらの試験をおこなっても何らかの欠点はありますよ、と言うことです。ですから、どちらが良いか、と言のはなかなか決められません。

とは言っても、これらはセンター試験と共通テストとの間に差異がある部分の話で、両者の間に差異が無い部分についてはこれまでどおりの対策が可能です。正確に言えば新たな試験の問題は試験が終了しないと表に出てきませんので、どのような問題が出たのか、センター試験と比べて出題傾向に変化があったのかは終わってみないと分かりませんが、少なくとも、現状、古文については大きな変更はないものと思われます。

つまり、古文に関しては、大きな出題方式の変更はないと思われることから、今までどおりの学習法で問題ないかと思います。


※1 「身の丈受験」発言と呼ばれる。 文部科学省がテレビ番組に出演した際「身の丈に合わせて勝負して」と発言したが、これが、家庭の事情や経済格差、居住地域により受験機会が不平等となることを容認した発言と取れることから問題となり、大臣は発言を撤回及び謝罪した。

 
百人一首第25句 2019年09月30日(月) 23時55分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第二十五句

[ 歌 ]
名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな


[ かな ]
なにしおはば あふさかやまの さねかづら ひとにしられで くるよしもがな

[ よみ ]
なにしおわば おうさかやまの さねかづら ひとにしられで くるよしもがな

[ 現代語訳 ]
逢坂山のさねかずらが、恋人に会って共に寝るという名前を持っているのなら、そのさねかずらのつるをたぐるように、人に知られずに会いに行く方法があればなあ

[ 品詞分解 ]
名【名詞】 に【格助詞】 し【副助詞】 負は/ば【ハ行四段活用動詞「負ふ」未然形+接続助詞】   逢坂山【名詞】 の【格助詞】   さねかづら【名詞】   人【名詞】 に【格助詞】 知ら/れ/で【ラ行四段活用動詞「知る」未然形+受身の助動詞「る」未然形+打消の接続助詞】   くる【カ行変格活用(ラ行四段活用)動詞「くる」連体形】 よし【名詞】 もがな【終助詞】


[ 文法 ]
・「名にし負はば 逢坂山の さねかづら」は「くる」を導く序詞。
・「名にし負はば」の「し」は強意の副助詞。品詞の識別で良く出題される。
・逢坂山は「逢坂山(地名)」と「逢う」の掛け言葉。
・「さねかづら」は「さねかづら(植物名)」と「小寝(一緒に寝ること)」の掛け言葉
・「さねかづら」と「くる」は縁語
・「さ寝」と「逢ふ」は縁語。


[ 読み人 ]
三条右大臣(さんじょうのうだいじん) [男性]

藤原定方のこと。平安時代中期に生きた貴族。邸宅が平安京の三条にあったことから三条右大臣と呼ばれるようになった。

[ 決まり字 ]
3字

[ 解説 ]
作者が実際に恋した女性と会えなくなってしまった際に、その気持ちを歌った歌である。この歌には非常に多くの技法が使われている。当時、「逢坂山のさねかずら」は広く知られており、題材として共感を得やすかったと思われる。

 
百人一首第24句 2019年08月30日(金) 20時46分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第二十四句

[ 歌 ]
このたびは 幣もとりあへず 手向山 もみぢの錦 神のまにまに



 
どんなときも 2019年07月31日(水) 23時53分  
どんなときも

つまり「どんな時も」なんですが、これを古文翻訳装置で現代文→古文に訳すと、

どんな【連体詞:如何なる】 と【格助詞:と】 きも【形容詞「きもい」終止形:心地惡し】

と誤訳します。なんともまあ酷い訳であります。

連体詞には当然のことながら体言が接続するわけで、格助詞が来る可能性がゼロでは無いとは思いますが、名詞を優先させるべきです。

※連体詞の後に格助詞が来る可能性
 「どんなと聞かれても答えようがない」など

加えて、口語では「きも」と形容詞の語幹だけで使うこともあるのですが、あまり優先的に訳出する用法でもないので、もうちょっと優先度を下げても良いかなと思います。

とはいえ。文節に区切る処理というのがなかなか難しく、色々例外処理を付け加えているのでもはや誰も理解し得ないプログラムと化している部分だったりします。

…もう「どんなとき」で一語として登録してしまうのが早いかも知れません。ちょっと検討してみます。



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