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最終更新日 2025年05月31日 


◆ 古文

 
百人一首第15句 2016年05月31日(火) 20時45分  

このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第十五句

[ 歌 ]
君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ

[ かな ]
きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ

[ よみ ]
きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはふりつつ

[ 現代語訳 ]
あなたのために 春の野原に出て 若菜を摘む 私の袖に 雪は降ることよ

[ 品詞分解 ]
君【名詞】 が【格助詞】 ため【名詞】 春【名詞】 の【格助詞】 野【名詞】 に【格助詞】 出で/て【ダ行下二段活用動詞「出づ」連用形+接続助詞】 若菜【名詞】 摘む【マ行四段活用動詞「摘む」終止形】  我【名詞】 が【格助詞】 衣手【名詞】 に【格助詞】  雪【名詞】 は【係助詞】 降り/つつ【ラ行四段活用動詞「降る」連用形+接続助詞】

[ 文法 ]
・「降りつつ」の「つつ」は「~し続けている」という物事が継続している状態を表す接続助詞だが、和歌の最後に用いられる場合は、作者がその場面にしみじみと感じ入っている様子(余韻、余情)を表し、「~し続けているなあ」と「~し続けていることよ」などと訳す。

[ 読み人 ]
光孝天皇(こうこうてんのう)
平安時代前期の天皇。仁和の帝、小松の帝とも呼ばれた。55歳という当時としては高齢で即位し、その後わずか3年ほどで崩御(天皇などがお亡くなりになること)されている。即位までの生活を引き継ぎ、即位してからも質素な生活をしていたようだ。政治的な判断は全て藤原家に任せていたという。関白政治の始まりである。

[ 決まり字 ]
6字

[ 解説 ]
作者が摘んでいる「若菜」とは、当時、正月7日に食べると健康でいられると言われていた芹などのことで、現在の七草がゆに通じるものである。春の訪れが感じられる若菜の緑に、冬の名残の白い雪の対比が美しく感じられる歌である。作者が誰のために若菜を摘んでいたのかは残念ながら分からない。しかし、雪の降るまだ寒い中、自ら外へ出て摘んだのであるから、とても大切な人への贈り物だったに違いない。
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逢坂の関へ行ってきました。 2016年04月30日(土) 19時11分  
逢坂の関へ行ってきました。



百人一首にも登場する古文の世界における有名地です。

これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関
夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ

逢坂の関は京都から東に向かう旅人が通る関所で、名前が「逢坂」であることから、「(男女が)逢う」という意味と掛けて歌に詠まれることが多いのです。



近くには蝉丸神社があります。
蝉丸は百人一首の「これやこの…」の句を詠んだ人ですね。

京都と滋賀の境あたりにあります。お近くにお越しの際はぜひ立ち寄ってみてください。

 
石清水八幡宮へ行ってきました。 2016年03月31日(木) 01時34分  
石清水八幡宮へ行ってきました。

石清水八幡宮は京都府の八幡市(やわたし)にある神社です。古典の世界では徒然草に登場することで有名です。仁和寺にある法師(第52段)ですね。こちらに原文を掲載してありますので興味のある方はご覧ください。

http://honnyaku.okunohosomichi.net/genbun_tureduregusa.htm#52



 
百人一首第14句 2016年01月31日(日) 22時20分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第十四句

[ 歌 ]
みちのくの しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに

 
インターネット上の古文辞書 2015年05月31日(日) 21時22分  
インターネット上に無料で公開されている古文辞書があります。

http://kobun.weblio.jp

ウェブリオ株式会社さんが運営されているウェブサイトです。学生さんや教職員の方など、もう使ってるよという人も多いかもしれません。ちょっと調べたいけど手元に辞書がないという時でも、スマホさえあれば簡単に調べられます。しかも無料。これって、すごいことだと思いませんか。

古典の辞書に限らずですが、辞書を作るには膨大な労力が必要です。単語を羅列して説明文を作って、間違いがあってはいけないので専門家の方に話を聞いたり。つまりは簡単に提供しようと思っても作れるものではないのです。

実は、当センターでもオンライン辞書をつくろうという計画がありました。ありましたが労力がかかりすぎて実現しておりません。オンライン辞書をつくろうとする場合、自分で1から作るか、現在ある辞書のデータを他から買ってきて作るかの2通りが考えられます。おそらくウェブリオ株式会社さんは後者じゃないかなと思いますが、先述の通り辞書を作るには多大な労力がかかるので、そう簡単に買ってこれるものでもありません。ネットで無料公開されたらその辞書を作った会社にはマイナスの要素も多いですからね。自社で出している辞書が売れなくなるとか。その辺をどうしたかは知るよしもありませんが、おそらくウェブリオさんが割りと高額なお金を払い、そのぶんは広告収入でまかなっているのではないかなと思います。

当センターの場合は1から辞書をつくろうとしていましたね。そんな膨大な単語を収録するのは無理ですが、せめて高校で習う単語くらいだったらなんとかなるのではないかと。ただし、既存の辞書から解説を引っ張ってきては著作権の侵害になってしまいますから、自ら古文の原文をあたっていく必要があります。いやはや、今もつくろうという気力だけはありますがいつになることやら。

話をウェブリオさんのオンライン辞書に戻して、私が便利だと思ったのは検索条件の設定が多様なこと。「〜を解説文に含む」で検索できます。つまりは古文から訳語を検索するのとは逆に「おもしろい」って現代語は古文でなんというのだろうという検索ができるわけですね。その用途としては「逆引古語辞典」なんてものも市販されているのですが、これ、割りと高いです。その機能が実装されているので非常に便利です。

サービス開始は2012年。それまでは私の知る限り、ネット上に古文の辞書はなかったと思います。このサービルを提供してくださっているウェブリオさんに感謝です。



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