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最終更新日 2025年12月30日 


◆ 古文

 
百人一首第38句 2024年10月31日(木) 23時59分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第三十八句

[ 歌 ]
忘らるる 身をば思はず ちかひてし 人の命の 惜しくもあるかな

[ かな ]
わすらるる みをばおもはず ちかひてし ひとのいのちの をしくもあるかな

[ よみ ]
わすらるる みをばおもわず ちかいてし ひとのいのちの おしくもあるかな 

[ 現代語訳 ]
忘れられる私の身はなんとも思わないが、私をずっと愛すると神に誓ったあなたの命が(神罰で縮んでしまうと思うとそれは)もったいないことであるよ

[ 品詞分解 ]
忘ら/るる【ラ行四段活用動詞「忘る」未然形+受身の助動詞「る」連体形】   身【名詞】 を/ば【格助詞+係助詞「は」の濁音化】 思は/ず【ハ行四段活用動詞「思ふ」未然形+打消の助動詞「ず」終止形】   ちかひ/て/し【ハ行四段活用動詞「ちかふ」連用形+完了の助動詞「つ」連用形+過去の助動詞「き」連体形】   人【名詞】 の【格助詞】 命【名詞】 の【格助詞】   惜しく【シク活用形容詞「惜し」連用形】 も【係助詞】 ある/かな【ラ行変格活用動詞「あり」連体形+詠嘆の終助詞「かな」】

[ 文法 ]
・二句切れ

[ 読み人 ]
右近(うこん) [女性]
平安時代を生きた女流歌人。生没年は不詳。右近は本名ではなく、父の官職名に由来する。醍醐天皇の中宮穏子に仕えた女房。百人一首第43句の詠人である権中納言敦忠とも恋仲で、この歌はその敦忠のことを詠んだものとされる。

[ 決まり字 ]
3字

[ 解説 ]
かつては相愛の関係であったが、心変わりしてしまった男性に対して詠んだ歌。心変わりされてもなお相手の身を案じる健気な女性の歌とも見えるし、心変わりした相手に対して皮肉を込めて詠んだ歌とも取れる。
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百人一首第37句 2024年09月30日(月) 00時50分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第三十七句

[ 歌 ]
白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける

[ かな ]
しらつゆに かぜのふきしく あきののは つらぬきとめぬ たまぞちりける 

[ よみ ]
しらつゆに かぜのふきしく あきののは つらぬきとめぬ たまぞちりける 

[ 現代語訳 ]
白い露に風が吹き荒れる秋の野原は、真珠が紐でつながれずに散りばめられているようだ

[ 品詞分解 ]
白露【名詞】 に【格助詞】 風【名詞】 の【格助詞】 吹き【カ行四段活用動詞「吹く」連用形】 しく【カ行四段活用動詞「しく」連体形】 秋【名詞】 の【格助詞】 野【名詞】 は【係助詞】 つらぬき【カ行四段活用動詞「つらぬく」連用形】 とめ/ぬ【マ行下二段活用動詞「とむ」未然形+打消の助動詞「ず」連体形】 玉【名詞】 ぞ【係助詞】 散り/ける【ラ行四段活用動詞「散る」連用形+詠嘆の助動詞「けり」連体形】

[ 文法 ]
・「玉ぞ散りける」は係り結び。助動詞「ける」は連体形。
・白露を真珠に見立てている隠喩。

[ 読み人 ]
文屋朝康(ふんやのあさやす) [男性]
平安時代前期から中期にかけての歌人。百人一首第22句の文屋康秀の息子。歌人としては優秀だったようだが、生没年など詳しいことは伝わっておらず、残っている歌も三首と少ない。なお、それら三首は百人一首に選ばれた歌も含めて全て秋の歌である。

[ 決まり字 ]
2字

[ 解説 ]
野原に降りた露の美しさを詠んだ歌。露を真珠にたとえて、その美しさを表現している。「吹きしく」の「しく」は他の動詞の後ろにつくと「しきりに~する」といった意味の補助動詞となり、この歌では風がしきりに吹いている様子を表している。歌の中ではそこまで描かれていないが、おそらく風で動く露に光が反射してきらきらと輝いて見えたのであろう。その美しさを隠喩を用いて表現している。

 
百人一首第36句 2023年07月31日(月) 23時59分  

このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第三十六句

[ 歌 ]
夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ

[ かな ]
なつのよは まだよひながら あけぬるを くものいづこに つきやどるらむ

[ よみ ]
なつのよわ まだよいながら あけぬるを くものいずこに つきやどるらん

[ 現代語訳 ]
夏の夜は(とても短いので)まだ宵だと思っているうちに明けてしまったが、(月が沈む間もないほど短い夜なので、)月は雲のどこに宿っているのだろうか。

[ 品詞分解 ]
夏【名詞】 の【格助詞】 夜【名詞】 は【係助詞】   まだ【副詞】 宵【名詞】 ながら【接続助詞】  明け/ぬる【カ行下二段活用動詞「明く」連用形+完了の助動詞「ぬ」連体形】 を【格助詞】   雲【名詞】 の【格助詞】 いづこ【名詞】 に【格助詞】   宿る/らむ【ラ行四段活用動詞「宿る」終止形+現在推量の助動詞「らむ」連体形】 

[ 文法 ]
・「月宿るらむ」は擬人法。
・「月宿るらむ」の「らむ」は反語、疑問文の末尾にあるため終止形ではなく連体形。

[ 読み人 ]
清原深養父(きよはらのふかやぶ) [男性]
平安時代中期の歌人。百人一首第42句の清原元輔のおじいさんで、清少納言のひいお爺さんに当たる。

[ 決まり字 ]
2字

[ 解説 ]
短い夏の夜を惜しんで詠んだ歌。当時は結婚しても一緒に住まず、夜になると男性が女性の元へ通うことが多かった。そのため、夏の短い夜を惜しむ気持ちが生まれたのだろう。

 
秋来ぬと… 2022年09月30日(金) 21時58分  
朝晩がめっきり涼しくなって参りました。あはれ今年の秋も去ぬめりにならないよう、この過ごしやすい季節を大切にしていきたいと思います。

しかしながら、この季節は台風の季節でもあり、古文自動翻訳研究センターの被害は特にありませんでしたが、静岡県の台風被害が甚大でした。お亡くなりになった方もいらっしゃったほか、静岡市清水区の断水が長く続きました。被災された方にお見舞い申し上げます。久されなかった方も、万一に備えて水や食料等の備蓄はしておいた方が良いかもしれません。

 
百人一首第35句 2022年05月30日(月) 08時19分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第三十五句

[ 歌 ]
人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香に匂ひける

[ かな ]
ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににほひける

[ よみ ]
ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににおいける

[ 現代語訳 ]
さて、どうだろう、人の心は分からないが、昔からの馴染みの土地では梅の花が昔のままに咲いて、よい香りを漂わせているのだなあ。

[ 品詞分解 ]
人【名詞】 は【係助詞】 いさ【副詞】   心【名詞】 も【係助詞】 知ら/ず【ラ行四段活用動詞「知る」未然形+打消の助動詞「ず」終止形】   ふるさと【名詞】 は【係助詞】   花【名詞】 ぞ【係助詞】 昔【名詞】 の【格助詞】   香【名詞】 に【格助詞】 匂ひ/ける【ハ行四段活用動詞「匂ふ」連用形+過去の助動詞「けり」連体形】

[ 文法 ]
・二句切れ。
・「花ぞ昔の香に匂ひける」は係り結び。

[ 読み人 ]
紀貫之(きのつらゆき) [男性]
平安時代前期の歌人。三十六歌仙の1人。初の勅撰和歌集である古今和歌集の撰者である。歌の腕前に関する評価は相当高いが、和歌ばかりでなく、日本最古の日記文学とされる土佐日記の著者としても有名。土佐日記は、紀貫之が今の高知県へ国司として赴任した帰り道の出来事などをつづったもので、作中では作者は女性とされ、仮名で書かれているのが特徴。

[ 決まり字 ]
3字

[ 解説 ]
元々は古今和歌集に掲載されていた歌で、その歌の前書きにあたる詞書によれば、長谷寺へお参りする度に泊まっていた人の家に長年行くことがなく、久しぶりに訪れた際に、その主人に「ここは昔のままですよ(それなのにあなたは忘れてしまったのか、久しく来てくれませんでしたね)。」と皮肉を言われ、その返事として、そこに咲いていた梅の花を折って詠んだ歌ということである。時と共に変わってしまうこともある人の心と、毎年変わることなく美しく咲き薫る梅の花を対比して歌に詠み込んでいる。



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