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最終更新日 2025年01月31日 


 

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2014年の年の瀬に思うこと 2014年12月24日(水) 00時50分  

 2014年も早いもので、はや数日を残すのみとなりました。今年を振り返ってみるにいろいろなことがあった年だなぁと月並みな感想が浮かぶわけですが、教育界における古文にとって、先日、大学受験に係るセンター試験の廃止及び新制度の答申という重大ニュースがあったのは記憶に新しいところです。もっとも、センター試験の見直しについては数年前から言われていたので、それ自体は目新しいことではありませんし、まだ答申の段階ですからこれからどうなるかは未知数です。少なくともあと5回は現行のセンター試験が続きます。新制度の導入は現在の小学6年生が高校3年生になった時からと言うことです。制度の変わり目、特に変わった1年目に大学受験に当たるみなさんは、先生方も試験対策になれていないし過去問もないしで不安が大きい(といっても小学6年生の本人が今のウチから心配しているというのも考えづらいので、心配になるとすれば親御さんの方でしょうか)。ただ、当然周りの受験生も同じなので、そこまで心配することでも無いかなとは思います。今後の情報を待ちたいところです。古文自動翻訳研究センターとしましても、何が出来るか考えていきたいと思っています。
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百人一首第12句 2014年11月30日(日) 18時48分  
このシリーズでは百人一首を順に解説しています。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 歌 ]

第十二句 天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ
僧正遍昭(
そうじょうへんじょう)


[ 現代語訳 ]
空を吹く風よ、雲の通り道を吹き閉じてくれ (その道を通って帰って行ってしまう)乙女(天女)の姿を少しの間(この場所へ)とどめておこう



[ 品詞分解 ]
天つ風【名詞】 雲【名詞】 の【格助詞】 通ひ路【名詞】 吹き【カ行四段活用動詞「吹く」連用形】 とぢよ【ダ行上二段活用動詞「とづ」命令形】 乙女【名詞】 の【格助詞】 姿【名詞】 しばし【副詞】 とどめ/む【マ行下二段活用動詞「とどむ」未然形+意志・推量の助動詞「む」終止形】


[ 文法 ]

・三句切れ。
・風を人に見立てて雲の通い路を吹き閉じるよう頼んでいる(擬人法)。



[ 読み人 ]

僧正遍昭
六歌仙及び三十六歌仙に数えられる歌の名手で、平安時代に活躍した。桓武天皇の孫であり、
仁明天皇に使えて宮中の儀式等を司る蔵人所の長官(蔵人頭)まで出世したが、仁明天皇が崩御した後、35歳で出家して僧侶となった。なお、百人一首21首目の詠み人である素性法師の父である。
[ 決まり字 ]

3字


[ 解説 ]
最終的には出家して僧侶となった
僧正遍昭であるが、この歌はまだ宮中にお仕えしていた頃に詠んだ歌である。毎年11月に宮中で行われる新嘗祭り(にいなめまつり)で演じられる「五節の舞(ごせちのまい)」が題材。五節の舞とは、その昔、天武天皇が吉野へ行幸した際に、天女が降りてきて舞ったという伝説に基づいた踊りであり、実際の五節の舞では公家の娘などが舞っていたようだ。ただ、僧正遍昭はおそらくその伝説を知っていたのだろう。そこで、舞を舞う娘たちを天女になぞらえ、この舞をずっと見ていたいという気持ちから、天女が帰ってしまわないよう、帰り道を閉ざしてくれと風に呼びかける歌を作ったと思われる。

 
百人一首第11句 2014年10月31日(金) 00時59分  
このシリーズでは百人一首を順に解説しています。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 歌 ]

第十一句 わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと 人には告げよ あまの釣船
参議 篁(さんぎ たかむら)


[ 現代語訳 ]

数多くの島々を目指して大海原へ漕ぎ出していったと(都の)人に伝えてくれ、漁師の釣り船よ


[ 品詞分解 ]
わたの原【名詞】 八十島【名詞】 かけ/て【ラ行下二段活用動詞「かく」連用形+接続助詞】 漕ぎ/出で/ぬ/と【ガ行四段活用動詞「漕ぐ」連用形+ダ行下二段活用動詞「出づ」連用形+完了の助動詞「ぬ」終止形+格助詞】 人【名詞】 に【格助詞】 は【係助詞】 告げよ【ガ行下二段活用動詞「告ぐ」命令形】 あま【名詞】 の【格助詞】 釣船【名詞】


[ 文法 ]

・四句切れ。
・釣り船を人に例えて伝言を頼んでいる(擬人法)。
・「あまの釣り船」で体言止め。


[ 読み人 ]

参議 篁
参議は役職の名。名字は小野と言う。学問に優れた人物であった。遣唐副使に任命され中国大陸に渡ることとなったが、大使の藤原常嗣の乗る予定だった船が壊れてしまい、篁の船と交換することになる。壊れた船に乗せられそうになった篁は常嗣との間で諍いとなり、結局乗船しなかった。そのことを咎められ隠岐に流罪になったときに呼んだとされるのがこの歌である。その後許されて京の都へと戻っている。


[ 決まり字 ]

6字
※ わたのはら こぎいでてみれば…の句と5文字目までが同じである。


[ 解説 ]

作者が隠岐へ流罪になるときに詠んだ歌である。隠岐とは現在の島根県の一部で、当時は配流地として有名であった。最終的には京に帰ることを許される作者であるが、この歌を詠んだとされるのはまさに流刑になるその時であるから、当然自分がいつ帰ってこれるかも分からない、あるいはもう帰って来られないかもしれないという状況の下である。あまの釣り船に伝言を頼んでも、当然伝わるわけはないのであるが、そうせずには居られなかった不安で心細い様子を、うまく織り込んだ作である。

 
未然連用終止連体已然命令 2014年09月29日(月) 23時23分  
未然連用終止連体已然命令… これ、すなわち古文において活用がある単語(思は…ず、思ひ…て等語尾が変化する単語)の活用の種類です。古文を習い始めると必ず出てきます。有無を言わさず呪文のように覚えさせられる所でもあります。ただ、まぁそれなりに意味のある名前なので、言葉の意味を考えて覚えた方が楽かも知れません。

 
清少納言…さん? 2014年08月29日(金) 01時19分  
いっこ前の記事で清少納言という名前が出てきました。
「せいしょうなごん」と読み、清少納言て「清少」が名字で「納言」が名前で、は、ありませんよ?

読みは「せいしょうなごん」で正解ですが、清が(おそらく)名字で、少納言は役職の名前です。清少納言が少納言を務めたというわけではなく、近親の男性で少納言を務めた人が居たようですね。どういう血縁関係の人かは分かってないらしいですけれど。

そもそも、清少納言は宮廷でお仕えする時に名乗るもの(女房名と言う)で本名ではないのです。正しい名字は清原さんだったとか。で、清少納言の本名は実は伝わって無くて不明とか。枕草子の作者として、ペンネームの方が有名になってしまったようですね。

以上、古文の問題をとく為の知識としては覚えておく必要はないと思いますが、知っておくと何かに使えるかも知れません。あ、「少納言」が役職の名前というのは知っておくと古文の中にその単語が出てきたときに読解の助けになるかも知れません。





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