未然連用終止連体已然命令… これ、すなわち古文において活用がある単語(思は…ず、思ひ…て等語尾が変化する単語)の活用の種類です。古文を習い始めると必ず出てきます。有無を言わさず呪文のように覚えさせられる所でもあります。ただ、まぁそれなりに意味のある名前なので、言葉の意味を考えて覚えた方が楽かも知れません。
未然…
「未だ然らず」です。まだそうなっていない。と言う意味。
未然形に付く助動詞は「意志の助動詞む(これから~しよう)」とか「否定の助動詞~ではない≒これからソウナルかも知れないけどとりあえず今はそうではない」とかです。
連用…
「用言に連なる」ので連用形です。用言とは「活用のある言葉」。略して用言。
終止…
コレは分かりやすい。そこで文が終わる/止まるので終止形ですね。
連体…
「体言に連なる」ので連体形です。体言とは用言の逆で活用のない単語です。もうすこし正確に言うと、主語となることが出来る単語です。
已然…
「已(すで)に然り」です。もうそうなった。と言う意味。未然の逆の意味ですね。
已然形に接続する助動詞は完了の「り」(ただしサ変動詞は未然形接続)だけなので覚えやすいです。
命令…
コレも分かりやすい。「~しろ」と命令しているので命令形です。
というわけで、連用ってどういう意味?已然ってどういう意味?っていうのを知っておくと、少しは覚えやすくなるかも知れませんよ、というお話でした。あまり拘りすぎると「過去の助動詞けりはすでに起こったことだから已然形接続だ!(ホントは連用形接続)」てな間違いをおかしかねないので注意です。元々「古文」というものが先にあって、それを何かの法則に当てはめて説明できるようにと後出しルールで考えられたのがいわゆる「文法」なので、どうしても無理のあるところが出てきます。その辺はもうそういうモノだと思うしかないという、いかにも歯切れの悪いお話です。
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