忍者ブログ
古文自動翻訳研究センター 中学・高校の古文学習をパソコンにサポートさせようと試みるページ
サイト内検索  サイトマップ   文字サイズ変更方法
トップページ開発者ブログ >箱根八里
最終更新日 2024年03月31日 


◆ 箱根八里

 
箱根八里 2017年09月30日(土) 22時39分  
箱根の山は天下の険…

と、歌い出しからなかなか難解な日本語で始まる「箱根八里」と言う曲ですが…
…え、知らない?

ちょっと前までは学校で良く歌われたようですが、最近は殆ど歌われなくなってしまいました。
かくいう私も学校で習ったことはありません。

この歌、全体的に文語調なので難しいのですが、特に皆さんが勘違いしていそうなのが

かくこそありしか 往時の武士

と言う部分です。皆さん、現代語訳するならどのように訳しますか?



さて、回答の前に、この部分を品詞分解すると次のようになります。

かく【副詞】こそ【係助詞】あり/しか【ラ行変格活用動詞「あり」連用形+過去の助動詞「き」已然形】往時【名詞】の【格助詞】武士【名詞】

ポイントは「ありしか」の部分で、特に「しか」です。これは過去の助動詞「き」の已然形で、「こそ」の結びとなっています(係り結びについて分からない人は調べてみてね)。

つまり、係り結びではない書き方をすれば次のようになります。

かくあり

…大分簡単になりましたね。
「かく」は「このように」と言う意味の副詞なので、
現代語にすると次のような感じでしょうか。

このようであった。

はい、これが正解です。
「このようであったのだろうか」…など、疑問の意味を含めた訳し方をした人、いませんか?
「しか」の「か」に引きずられて、このような解釈をしてしまう間違いが多いです。
「か」は「しか」の一部であることに気づくことが出来れば、古文の読解力がついている証拠ですね。
ちなみに、このような「か」を識別させる問題はたまに出たりしますので覚えておいて損は無いと思います。
PR

コメント(0) [コメントする]  

トラックバック() [トラックバックする]  


 

この記事にコメントする

個人情報は、必要な範囲内でご記入下さい。コメント本文以外は空欄でも構いません。
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメントは承認制となっております。投稿後しばらくして表示されます。詳しくは利用規約を御覧下さい。


◆ 情報早見表

◆ 来客数

◆ カレンダー
2024年03月 2024年04月 2024年05月
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

◆ カテゴリー

◆ RSS

◆ ブログ内検索

◆ 月別索引




利用規約   推奨環境   個人情報保護   お問い合わせ トップページへ   最上へ

制作:古文自動翻訳研究センター

忍者ブログ [PR]