忍者ブログ
古文自動翻訳研究センター 中学・高校の古文学習をパソコンにサポートさせようと試みるページ
サイト内検索  サイトマップ   文字サイズ変更方法
トップページ開発者ブログ >百人一首第31句
最終更新日 2024年03月31日 


◆ 百人一首第31句

 
百人一首第31句 2021年05月31日(月) 22時51分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第三十一句

[ 歌 ]
朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪

[ かな ]
あさぼらけ ありあけのつきと みるまでに よしののさとに ふれるしらゆき

[ よみ ]
あさぼらけ ありあけのつきと みるまでに よしののさとに ふれるしらゆき

[ 現代語訳 ]
夜がほのぼのと明けていく頃、夜明け頃の月かと思うくらいに白い雪が、吉野の里(奈良県中部の地名)に降り積もっている

[ 品詞分解 ]
朝ぼらけ【名詞】   有明【名詞】 の【格助詞】 月【名詞】 と【格助詞】   見る【マ行上一段活用動詞「見る」連体形】 まで【格助詞】 に【格助詞】   吉野【名詞】 の【格助詞】 里【名詞】 に【格助詞】   降れ/る【ラ行四段活用動詞「降る」已然形+完了の助動詞「り」連体形】 白雪【名詞】

[ 文法 ]
・最後は「白雪」で体言止め

[ 読み人 ]
坂上是則(さかのうえのこれのり) [男性]
平安時代前期から中期にかけて活躍した貴族、歌人。三十六歌仙の1人。歌集に「是則集」がある。歌の他に蹴鞠に長けており、醍醐天皇の御前で披露した際には206回続けて鞠を落とさず蹴り上げて褒美を賜ったとの記録が西宮記に残る。

[ 決まり字 ]
6字

[ 解説 ]
古今集によれば、作者である坂上是則が大和へ赴いた際に、雪が降っているのを見て詠んだ歌がこの歌である。実際、雪と月を見間違うことはないであろうが、雪の白さを月の光に見立てるのは漢詩に見られる表現であり、当時の知識人の常識であったことから、それを意識していると思われる。奈良県の吉野と言えば現在は桜の名所であるが、平安時代は人里離れた山里のイメージをもつ地名であった。歌枕として数多くの歌に詠まれている。この歌もまた、そういった歌の一つである。百人一首にはこの歌の他にも吉野を詠んだ歌として第94首「み吉野の…」がある。
PR

コメント(0) [コメントする]  

トラックバック() [トラックバックする]  


 

この記事にコメントする

個人情報は、必要な範囲内でご記入下さい。コメント本文以外は空欄でも構いません。
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメントは承認制となっております。投稿後しばらくして表示されます。詳しくは利用規約を御覧下さい。


◆ 情報早見表

◆ 来客数

◆ カレンダー
2024年03月 2024年04月 2024年05月
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

◆ カテゴリー

◆ RSS

◆ ブログ内検索

◆ 月別索引




利用規約   推奨環境   個人情報保護   お問い合わせ トップページへ   最上へ

制作:古文自動翻訳研究センター

忍者ブログ [PR]