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最終更新日 2025年05月31日 


◆ 古文

 
百人一首第25句 2019年09月30日(月) 23時55分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第二十五句

[ 歌 ]
名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな


[ かな ]
なにしおはば あふさかやまの さねかづら ひとにしられで くるよしもがな

[ よみ ]
なにしおわば おうさかやまの さねかづら ひとにしられで くるよしもがな

[ 現代語訳 ]
逢坂山のさねかずらが、恋人に会って共に寝るという名前を持っているのなら、そのさねかずらのつるをたぐるように、人に知られずに会いに行く方法があればなあ

[ 品詞分解 ]
名【名詞】 に【格助詞】 し【副助詞】 負は/ば【ハ行四段活用動詞「負ふ」未然形+接続助詞】   逢坂山【名詞】 の【格助詞】   さねかづら【名詞】   人【名詞】 に【格助詞】 知ら/れ/で【ラ行四段活用動詞「知る」未然形+受身の助動詞「る」未然形+打消の接続助詞】   くる【カ行変格活用(ラ行四段活用)動詞「くる」連体形】 よし【名詞】 もがな【終助詞】


[ 文法 ]
・「名にし負はば 逢坂山の さねかづら」は「くる」を導く序詞。
・「名にし負はば」の「し」は強意の副助詞。品詞の識別で良く出題される。
・逢坂山は「逢坂山(地名)」と「逢う」の掛け言葉。
・「さねかづら」は「さねかづら(植物名)」と「小寝(一緒に寝ること)」の掛け言葉
・「さねかづら」と「くる」は縁語
・「さ寝」と「逢ふ」は縁語。


[ 読み人 ]
三条右大臣(さんじょうのうだいじん) [男性]

藤原定方のこと。平安時代中期に生きた貴族。邸宅が平安京の三条にあったことから三条右大臣と呼ばれるようになった。

[ 決まり字 ]
3字

[ 解説 ]
作者が実際に恋した女性と会えなくなってしまった際に、その気持ちを歌った歌である。この歌には非常に多くの技法が使われている。当時、「逢坂山のさねかずら」は広く知られており、題材として共感を得やすかったと思われる。
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百人一首第24句 2019年08月30日(金) 20時46分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第二十四句

[ 歌 ]
このたびは 幣もとりあへず 手向山 もみぢの錦 神のまにまに



 
さしも草 2019年06月30日(日) 23時59分  
さしも草ってヨモギのことだったんですね。知りませんでした。

かくとだに えはやいぶきの さしもぐさ さしもしらじな もゆるおもひを

…のさしも草ですが、ヨモギなら生まれ育った近所の堤防にもたくさん生えてました。
摘んで蒸してよもぎ餅を作ったことも。
写真を撮ろうと思ったことがないので写真が無いのが残念ですが、こんど探して撮ってみようかな。

 
2019年1月センター試験古文 2019年01月30日(水) 21時02分  
センター試験お疲れ様でした。古文について各問の解説を書いてみました。

 
百人一首第23句 2018年12月31日(月) 01時26分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第二十三句

[ 歌 ]
月見れば ちぢに物こそ かなしけれ 我が身ひとつの 秋にはあらねど

[ かな ]
つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど

[ よみ ]
つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど

[ 現代語訳 ]
月を見ると様々なものやことが悲しく感じられてくる。私だけに秋が来たわけではないけれども。

[ 品詞分解 ]
月【名】 見れ/ば【マ上一動「見る」已+接助】   ちぢに【ナリ形動「ちぢなり」用】 物【名】 こそ【係助】   かなしけれ【シク形「かなし」已】   我【名】 が【格助】 身【名】 ひとつ【名】 の【格助】   秋【名】 に【格助】 は【係助】 あら/ね/ど【ラ変動「あり」未+打消助動「ず」已+接助】

[ 文法 ]
・「ものこそかなしけれ」は係り結び。むすびは「けれ」ではなく「かなしけれ」で一語なので注意。
・三句切れ。
・文章としては「我が身~あらねど」が先頭に来るべきだが、倒置法により後方に来ている。

[ 読み人 ]
大江千里(おおえのちさと) [男性]

平安前期に生きた歌人。儒学者・漢学者でもあった。生没年は不詳。中古三十六歌仙のひとり。官僚としても地位はあまり高くなかったが、歌人としては天皇から頼まれて家集(個人の和歌集)を作るなど、優れた才能を発揮した。儒学者・漢学者としての知識を和歌に取り込むことも多かったようである。百人一首に取り上げられたこの歌も、中国の詩人、白居易(はくきょい)の作品に着想を得ていると言われる。

[ 決まり字 ]
2字

[ 解説 ]
秋という季節にもの悲しさを覚えた心を歌っている。秋になると草木が散ったり動物や虫の姿も少なくなり、なんとなくさびしい雰囲気になる。また、日が落ちるのが早くなり夜が長くなるため、平安時代の歌人たちにとっては物思いにふける時間が長くなる季節だったに違いない。



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