濃いめのお茶が好きです。
で、パッケージに濃いめと書いてあるペットボトル入りのお茶を買ったのですが、そこでふと思ったのです。『「濃いめ」の対義語は「薄め」であり、「薄い目」ではない。「薄め」に限らず、「厳しめ」「易しめ」「固め」「柔らかめ」「高め」「低め」「明るめ」「暗め」…と、あげだしたらきりが無いが、「どっちかというとその性質の方へ寄っている」「程度がそちら寄りである」ことを表す「~め」は形容詞の語幹(嬉しい、嬉しかった、嬉しく…など活用しても変わらない部分、つまりこの場合は「うれし」)にくっつく。この法則を「濃い」にも適応すると、「濃いめ」ではなく「濃め」になるのではないか。』と。
結論から言うとインターネットで調べるとすぐ答えらしきWebサイトを見つけました。
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/052.htmlNHK放送文化研究所のWebサイトです。ただし、理由は「多くの人がそう言っているから」というもの。何らかの法則や起源があるものではないようです。
「濃い」のように2文字の形容詞には「良い」と「無い」がありますが、これは「良いめ」「無い目」とは言わないので参考になりません。その代わり「良さげ」「なさげ」という言い方をする場合はありまして、これは他の形容詞だと「淋しげ」「楽しげ」となります。つまり「淋しさげ」「楽しさげ」ではなく、「良げ」「なげ」ではないわけです。なぜか2文字の時だけ「さ」が入るんですね。これも文法的に何らかの理由があるものではなく、そう言うからそう言うのだと言うしかない類いのものだと思われます。
ちなみに古文には「ここちよげなり」と言うような単語があります。「よさげ」ではなくて「よげ」です。むかしは「よげ」でよかったようです。やはり使われていくうちに「さ」が入った方が言いやすかったり意味が伝わりやすかったりといった理由で変化していったものと思われます。
やはり日本語、例外が多過ぎです。
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