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最終更新日 2024年10月31日 


 

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百人一首第38句 2024年10月31日(木) 23時59分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第三十八句

[ 歌 ]
忘らるる 身をば思はず ちかひてし 人の命の 惜しくもあるかな

[ かな ]
わすらるる みをばおもはず ちかひてし ひとのいのちの をしくもあるかな

[ よみ ]
わすらるる みをばおもわず ちかいてし ひとのいのちの おしくもあるかな 

[ 現代語訳 ]
忘れられる私の身はなんとも思わないが、私をずっと愛すると神に誓ったあなたの命が(神罰で縮んでしまうと思うとそれは)もったいないことであるよ

[ 品詞分解 ]
忘ら/るる【ラ行四段活用動詞「忘る」未然形+受身の助動詞「る」連体形】   身【名詞】 を/ば【格助詞+係助詞「は」の濁音化】 思は/ず【ハ行四段活用動詞「思ふ」未然形+打消の助動詞「ず」終止形】   ちかひ/て/し【ハ行四段活用動詞「ちかふ」連用形+完了の助動詞「つ」連用形+過去の助動詞「き」連体形】   人【名詞】 の【格助詞】 命【名詞】 の【格助詞】   惜しく【シク活用形容詞「惜し」連用形】 も【係助詞】 ある/かな【ラ行変格活用動詞「あり」連体形+詠嘆の終助詞「かな」】

[ 文法 ]
・二句切れ

[ 読み人 ]
右近(うこん) [女性]
平安時代を生きた女流歌人。生没年は不詳。右近は本名ではなく、父の官職名に由来する。醍醐天皇の中宮穏子に仕えた女房。百人一首第43句の詠人である権中納言敦忠とも恋仲で、この歌はその敦忠のことを詠んだものとされる。

[ 決まり字 ]
3字

[ 解説 ]
かつては相愛の関係であったが、心変わりしてしまった男性に対して詠んだ歌。心変わりされてもなお相手の身を案じる健気な女性の歌とも見えるし、心変わりした相手に対して皮肉を込めて詠んだ歌とも取れる。
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百人一首第37句 2024年09月30日(月) 00時50分  
このシリーズでは百人一首を順に解説していきます。
ゆくゆくは百首全ての解説を目指します。

[ 番号 ]
第三十七句

[ 歌 ]
白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける

[ かな ]
しらつゆに かぜのふきしく あきののは つらぬきとめぬ たまぞちりける 

[ よみ ]
しらつゆに かぜのふきしく あきののは つらぬきとめぬ たまぞちりける 

[ 現代語訳 ]
白い露に風が吹き荒れる秋の野原は、真珠が紐でつながれずに散りばめられているようだ

[ 品詞分解 ]
白露【名詞】 に【格助詞】 風【名詞】 の【格助詞】 吹き【カ行四段活用動詞「吹く」連用形】 しく【カ行四段活用動詞「しく」連体形】 秋【名詞】 の【格助詞】 野【名詞】 は【係助詞】 つらぬき【カ行四段活用動詞「つらぬく」連用形】 とめ/ぬ【マ行下二段活用動詞「とむ」未然形+打消の助動詞「ず」連体形】 玉【名詞】 ぞ【係助詞】 散り/ける【ラ行四段活用動詞「散る」連用形+詠嘆の助動詞「けり」連体形】

[ 文法 ]
・「玉ぞ散りける」は係り結び。助動詞「ける」は連体形。
・白露を真珠に見立てている隠喩。

[ 読み人 ]
文屋朝康(ふんやのあさやす) [男性]
平安時代前期から中期にかけての歌人。百人一首第22句の文屋康秀の息子。歌人としては優秀だったようだが、生没年など詳しいことは伝わっておらず、残っている歌も三首と少ない。なお、それら三首は百人一首に選ばれた歌も含めて全て秋の歌である。

[ 決まり字 ]
2字

[ 解説 ]
野原に降りた露の美しさを詠んだ歌。露を真珠にたとえて、その美しさを表現している。「吹きしく」の「しく」は他の動詞の後ろにつくと「しきりに~する」といった意味の補助動詞となり、この歌では風がしきりに吹いている様子を表している。歌の中ではそこまで描かれていないが、おそらく風で動く露に光が反射してきらきらと輝いて見えたのであろう。その美しさを隠喩を用いて表現している。

 
引っ越しました 2024年08月31日(土) 20時29分  

引っ越しました。と言っても同じ市内での近距離移動ですが。近距離だからと引越屋さんには重たいものだけ運んでもらって後は自力でやったのですが、荷物は思いの外多いし暑いし大変でした。餅は餅屋だったかも知れません。

 
夏の富士山 2024年07月31日(水) 22時39分  
ふと電車から外を見ると、富士山が見えておりました。
東海道本線の吉原駅付近です。



夏は富士山が見えにくいので、また、富士山と言えば冠雪の姿の方が有名なので、雪のない夏の富士山は少し新鮮ですね。

 
画像検索 2024年06月30日(日) 23時52分  
今更ではありますが、画像検索のありがたさを実感しております。近所を散歩している時、きれいな花が咲いていました。詳しい方ならそれを見て花の名前がわかると思いますが、残念ながら私にそのような知識はないので、きれいな花だと思うだけで、それ以上のことはわからないのです。一本摘んできて、図書館で図鑑と見比べればもしかしたら分かるかも知れませんが、名前の分からない花を図鑑から見つけるのも一苦労。そもそもせっかくきれいに咲いているのに摘んでしまうのも何だか可哀想。その点、画像検索であれば、手持ちのスマートフォンでちょっと写真を撮るだけで、ものの数十秒で花の名前がわかります。名前だけでなく、分布や特徴、花言葉まで、インターネットで調べればすぐわかってしまう。便利な世の中になったものです。

古文の中にもたまに花の名前に限らずですが、それがどんなものなのか見たことがない場面に出くわします。そんな時、画像検索でイメージをつかめれば、理解促進に役立つかも知れませんね。



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